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敬称略、肩書きは掲載当時のものです。
令和8年3月発行:第141号
「現代ヨーガ」という再構築された伝統
「ピザ効果」で読み解く東洋と西洋の相互作用
伊藤 雅之(愛知学院大学教授)
たまたま受けたヨーガのレッスンで、「ありのままの自分を受け入れる」といった現代のスピリチュアリティ文化特有のメッセージが組み込まれていることに気づき、伝統的なハタ・ヨーガなどとのメッセージ性の違いが、現代ヨーガを研究対象として扱える重要な鍵になると思いました。そして、研究を進めるほどに当初抱いていたヨーガのイメージが根底から覆されるような事実に直面することになりました。
私たちが今、当たり前のように行っているヨーガが、実は100年ほど前の東洋と西洋が、ほぼ同時代的なスピードで互いに反応しながら、柔軟に「再構築」されてきたものであると知ることも大事です。そのダイナミズムを理解したとき、私たちは特定の権威に追従するのではない、真に開かれた自由な実践を手に入れることができます。