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敬称略、肩書きは掲載当時のものです。
令和2年9月発行:第111号
「涅槃図」の絵解きに全身全霊を込め
悲しみを分け合える二方向からの働き
岡澤恭子(絵解き師)
大事な人や自分の死は悲しくて怖くて、自分だけが深い穴に落ちたように思え、一人ではとても抱えきれません。ですが涅槃図の絵解きを聞くと、その悲しみは一人だけで背負う悲しみではない、お釈迦様の周りで泣いている人たち皆が同じ悲しみを分け合っているのだと、ふと気づくことがあります。涅槃図の中の人も、私たちも、みんな同じでお釈迦様の前にいるのです。どのような人も自分の人生を一生懸命に生き切り亡くなります。その人を中心にみんなが泣いているという点で涅槃図と同じです。たとえ周りを取り巻く数が少なくても、あるいは病院の白い壁だけだったとしても、同じ生であり同じ死であることには変わりありません。
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