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たいまつ通信

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敬称略、肩書きは掲載当時のものです。

山口 豊

令和7年9月発行:第139号

「星は神様」インド占星術の叡智

カルマを受け入れ、あるがままに生きる

山口 豊(東京情報大学・大学院教授)

十代の頃から神経症的な症状に度々悩まされましたが、その度に転機が訪れました。森田正馬先生の「あるがままに生きる」という言葉に出合い長年の精神的葛藤が一瞬で消失するという驚くべき体験をしたり、密教の加持祈祷という「祈り」で心身が変わる経験をしたり、さらには、インド占星術師に自らの抱える困難を言い当てられたことで、私の人生に大きな変化が訪れました。
インド占星術は「ジョーティシュ」と呼ばれ、「光の科学」あるいは「神の光」を意味します。単なる占いではなく、古代インドの聖典「ヴェーダ」の補助学問として位置づけられ、人生の様々な問題に対処する実践的学問として確立されています。インド占星術を学ぶ過程で、理不尽と感じていた苦しみを、過去生の私の悪いカルマが今生に返ってきている自己の責任と報いであると受けとることができるようになり、心が非常に楽になりました。自分の運命を受け入れることができたということですね。それは、あたかも森田療法の「あるがまま」の境地にも通じる心の解放と言えます。このことは、私の心理臨床の基礎にもなっています。

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敬称略、肩書きは掲載当時のものです。